トヨタのサブスク型サービスKINTOは便利な一方で、利用に際して注意が必要です。本記事ではKINTOの特徴、メリット・デメリットのほか、KINTOで失敗しない方法とおすすめな人を詳しく解説します。
KINTOとは?
KINTOはトヨタが運営する車のサブスクリプションサービスです。月額定額制で利用でき、多くの車種から好みの車を選ぶことができます。
通常、車に乗る場合は自動車を購入するケースが一般的かと思います。車を購入すればローン完済後は車の所有者になれるほか、走行距離などをほとんど気にすることなく車を利用可能です。
しかし、車の購入には頭金の支払いやローン返済、維持費など、さまざまな費用がかかり、維持管理に多くのコストがかかるのが欠点です。
一方、KINTOは月額定額制を採用しているため、頭金不要で初期費用がかからず、毎月の支払額が一定なので家計の管理もしやすいなどのメリットがあります。
KINTOの契約プラン
KINTOの料金プランは次の2つです。
- 初期費用フリープラン
初期費用が不要で、契約期間中に一定の手数料で車の乗り換えが可能なプラン - 解約金フリープラン
申込金を支払うことで中途解約時の解約金が不要となり、柔軟な利用が可能なプラン
それぞれのプランには走行距離や保険、メンテナンスなどの条件が異なります。ユーザーは自分のライフスタイルやニーズに合わせて、最適なプランを選択することができます。
例えば、初期費用を抑えたい方や短期間で車を乗り換えたい方には、初期費用フリープランがおすすめです。
一方、一時的に車が必要な方や将来的にライフスタイルが変わりそうな方は、解約金フリープランがおすすめです。
KINTOを利用開始するまでの流れ
KINTOの申し込みから利用するまでの流れは次のとおりです。
- オンライン申し込み
KINTOの公式ウェブサイトまたはアプリから、希望する車種やカラー、オプション、契約期間(3年・5年・7年)を選択し、必要事項を入力します - 審査
申し込み後、通常3営業日以内に審査結果がメールで通知されます - 契約手続き
審査通過後、My KINTOにログインし契約内容の確認と承認を行います - 必要書類の提出
契約締結後、車両登録に必要な書類(印鑑証明書など)を準備し、指定の販売店に提出します - 納車
書類提出後、販売店から納車日程の連絡があります。指定された販売店で車両を受け取り、納車完了となります。
また、納車までの期間は車種や在庫状況によりますが一般的には1.5~2ヶ月程度が納期の目安です。
以上の流れにより、KINTOの利用開始はスムーズに進行します。
KINTOのメリットとデメリット
KINTOのメリット
KINTOには次のようなメリットがあります。
- 初期費用ゼロで新車に乗れる
- 税金や保険料が月額料金に含まれる
- 任意保険が標準装備
- メンテナンスは正規ディーラーが対応
- ライフスタイルに合わせた乗り換えが可能
頭金や初期費用が不要で、月々の定額料金のみで新車に乗ることができます。自動車税や任意保険料、さらには車検費用やメンテナンス費用も月額料金に含まれており、追加の支払いを気にする必要がありません。
月額料金内には任意保険(自動車保険)が含まれており、対人・対物補償が無制限のほか、車両保険も付帯しています。
これらすべて月額料金で一定の支払いなので、毎月の支出が安定し家計管理がしやすいというメリットがあります。
また、メンテナンスはトヨタの正規販売店が担当するため安心して車を利用でき、契約期間中でも一定の条件を満たせば別の車種へ乗り換えできるのもKINTOの魅力です。
KINTOのデメリット
KINTOは多くのメリットを提供する一方で、利用者のニーズや状況によっては以下のデメリットが考えられます。
- 月額料金が高め
- 走行距離に制限がある
- 契約期間の選択肢が少ない
- 車両の所有権が得られない
KINTOの月額料金は税金や保険などがすべてコミコミのため、高く感じることがあります。特に、任意保険の等級が高く、保険料が低い方にとっては割高に感じやすいです。
車の走行距離に制限があるのもデメリットです。月間の走行距離が1,500kmに決められており、超過した場合は契約終了時に超過分の料金の支払いが発生します。
そのため、長距離の移動が多い方や頻繁に遠出をする方はKINTOなどのカーリースサービスは不向きです。
また、KINTOの契約期間は3年、5年、7年のいずれかで、他社と比べると契約期間の選択肢が少ないというデメリットがあります。
そのほか、KINTOの契約中はもちろん、契約期間終了後も車両の所有権はKINTO側にあるので、利用者が車を購入したり資産として所有したりできません。そのため、ペットの同乗や喫煙、車をカスタマイズできないなどのデメリットがあります。
以下では、カーリースサービス「定額カルモくん」について解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
KINTOと他のカーリースの違い
KINTOと他社カーリースを比べると、次のような違いがあります。
項目 | KINTO | 他社カーリース |
---|---|---|
取扱車種 | トヨタ、レクサス、SUBARUのみ | 国産全メーカーの全車種から選べる |
自動車保険 | (年齢や等級に関係なく同一料金) | 月額料金に任意保険料が含まれる任意保険は別途加入が必要 (年齢や等級により保険料が変動) |
メンテナンス | 正規ディーラーが整備を担当 | 月額料金にメンテナンス費用が含まれるメンテナンスパックはオプション 提携工場での整備 |
中途解約 | (解約金フリープランの選択時) | 中途解約が可能原則、中途解約不可 解約時に高額な違約金が発生する |
支払い方法 | クレジットカード払いと口座振替に対応 | 口座振替のみ |
契約満了時 | 買い取りは不可 | 車両の返却、乗り換え、再リース(延長)車両の返却、乗り換え、再リース、買い取り、もらうの選択肢がある (契約内容による) |
KINTOは手厚いサービスが特徴で、任意保険料まで月額料に含まれています。一方で、選べる車種が限られ、契約終了時に買い取りや車両をもらうなどの選択肢がないといったデメリットがあります。
KINTOと他社カーリースでそれぞれ特徴が異なるので、自分のニーズに合うサービスを選びましょう。
KINTOで失敗を避けるには?後悔しないためのポイント
ポイント①KINTO契約前にライフスタイルとニーズを把握する
KINTOを契約する前に自分のライフスタイルやニーズをしっかりと把握することが重要です。
例えば、年間の走行距離や車の利用頻度、保険の等級などを考慮する必要があります。
また、KINTOの契約期間は3年、5年、7年と幅広い選択肢がありますが、他社のサービスによっては1年単位で契約期間を選択できるところもあります。
そのため、自分のライフプランに合わせて最適なサービスを選択しましょう。
ポイント②口コミサイトやSNSで評判をチェックする
実際にKINTOを利用したユーザーの口コミを参考に、注意すべき点や満足している点を確認することも重要です。
「みん評」などの口コミサイトを利用するほか、SNSも活用してKINTOに関する情報を収集し、実際に利用したユーザーの意見を参考にしましょう。
口コミからKINTOのメリットやデメリット、契約に関する注意点などを知ることができます。
ポイント③KINTOは毎月の支出を一定にしたい人向け
KINTOは特に初めて車を所有する若者や費用を一定にしたい方に向いています。
初めて車を所有する若者は、車の購入費用や維持費が不安なことが多いですが、KINTOは月額定額制なのでこれらの費用を気にせずに車に乗ることができます。
また、KINTOを利用することで毎月の支出が安定し、家計管理がしやすいのも特徴です。
まとめ
KINTOは月額定額制で、車の維持費が明確になるというメリットがあります。その一方で、走行距離制限や車内での喫煙やカスタマイズに制限があるなど、いくつかのデメリットも存在します。
KINTOを利用する際は、これらのメリットとデメリットをしっかりと理解し、自分のライフスタイルやニーズに合ったサービスかどうかを判断することが重要です。